顔面非対称(左右非対称)でお悩みの方

顔面非対称(左右非対称)はどういった状態なの?

口元や顎が曲がっている、口角が右上がりもしくは左上がりで斜めである、オトガイが顔の真ん中に対して右や左にズレている、顎角部の左右差によるエラ部が片方大きいなどの状態です。

た、以前に歯のみの矯正治療をして改善するといわれていたのに治療後改善しなかったということでご相談にいらっしゃる方も少なくないです。

どうして顔面非対称(左右非対称)になってしまうの?

下顎枝の左右の長さの差が原因で、片側の過成長により長くなったり顎関節症に伴う関節の炎症に起因した下顎頭の吸収により短くなったりすることで起こることが多く、また遺伝性のものもあります。

下顎前突症や下顎後退症、前歯部開咬を伴うことが多いです。

また上顎の大臼歯の左右の高さの違いによう傾き(上顎のカントが右上がり、左上がり)という状態を併発してることが多く、上顎の左右差が原因となっていることもあります。

顔面非対称(左右非対称)の治療方法

下顎骨の左右差が原因である場合は、手術を併用した矯正治療により改善する必要があります。

また、上顎の大臼歯の高さの左右差がある場合は、インプラントアンカーや顎間ゴムなどを併用して歯だけで左右差をなくす方法もあります。しかし治療が終わって数年後にどの程度歯槽性の後戻りが起こるか予測が難しいため長期的な安定性については不確実な面もあります。

そのため症例によっては、上顎も手術により左右差をなくすように移動して、さらに骨格的な後戻りを起こさないような位置を3次元的に設定して移動する必要があります。

また骨格的に左右対称になる位置でしっかり噛み合わせを作るために手術までに歯を動かす術前矯正治療が1〜2年程度必要です。手術後も骨が安定し、最終的に緊密な噛み合わせを作るために1年程度の術後矯正期間を経て保定に移行します。

顎変形症の治療もご覧ください